Christina Meyer, Benedikt Neue, Dirk Schepmann, Shuichi Yanagisawa, Junichiro Yamaguchi, Ernst-Ulrich Würthwein, Kenichiro Itami, Bernhard Wünsch
Org. Biomol. Chem. 2011, Advanced Article DOI: 10.1039/C1OB06149F
Late-Stage C-Hアリール化による新規σ1レセプター配位子の探索
これまでの研究により、チオフェン環のアルファー位にアリール基を有するスピロ環チオフェン骨格がσ1レセプターの優れた配位子になることが予測されていた。そこで本論文では、独自に開発したヘテロ芳香環の直接アリール化触媒(Pd/2,2′-bipyridyl/Ag2CO3)を用い、種々のアリール基を有するスピロ環チオフェン類を合成し、σ1レセプターとの親和性評価を行った。チオフェン環の直接アリール化反応を用いたことによって、合成終盤での多種多様なアリール基導入が可能になり、迅速な構造活性相関研究が実現できた。我々の開発した芳香環の直接アリール化反応が威力を発揮した好例と言える。