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Nickel-Catalyzed α-Arylation of Ketones with Phenol Derivatives

Ryosuke Takise, Kei Muto, Junichiro Yamaguchi and Kenichiro Itami

Angew. Chem. Int. Ed2014, Early View. DOI: 10.1002/anie.201403823

 

カルボニル化合物とフェノール誘導体を繋げる新触媒

遷移金属触媒を用いたケトンのα位直接アリール化反応は、有機合成化学的に有用な骨格であるαアリールケトンを迅速に構築する反応である。今回、安価で入手容易なNiを用いたケトンとフェノール誘導体のC–H/C–O型カップリング反応(ケトンのα位アリール化反応)の開発に着手した。その結果、高い電子供与性を有するホスフィン配位子がC–O結合酸化的付加に有効であること、また二座配位子が中間体の安定化に寄与することを鑑みて、新規二座ホスフィン配位子dcypt (3,4-ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)チオフェン)を開発した。本配位子とNi(cod)2を併せ用いることにより、ケトンとフェノール誘導体のC–H/C–O型カップリング反応の開発に成功した。複雑天然物、エストロンやアミノ酸の一種であるチロシン誘導体もアリール化剤として適用可能であり、ハイブリッド天然物への迅速なアクセスが期待できる。 またNi(cod)2、dcypt、2-naphthylpivalateを等量反応させることで、芳香環C–O結合酸化的付加錯体の合成・単離に成功した。なお構造は単結晶X線結晶構造解析により明らかにした。さらに本錯体を用いた量論反応により、本錯体は上述したC–H/C–O型カップリング反 応の中間体であることを強く示唆する結果を得ることに成功した。

名大プレスリリース:カルボニル化合物とフェノール誘導体のカップリング~不可能を可能にする新触媒~

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