José I. Urgel, Marco Di Giovannantonio, Yasutomo Segawa, Pascal Ruffieux, Lawrence T. Scott, Carlo A. Pignedoli, Kenichiro Itami, Roman Fasel
J. Am. Chem. Soc. 2019, 141, 13158-13164. DOI: 10.1021/jacs.9b05501
炭素80個からなる巨大湾曲芳香族分子ワープドナノグラフェンは、大きく湾曲した構造に起因した特異な分子同士のスタック様式に興味がもたれている。今回我々は、ワープドナノグラフェンを超高真空下で金および銅の表面に蒸着させ、走査型トンネル顕微鏡によって観察したところ、Cu(111)面上で特徴的な多孔性ハニカムネットワークを形成することを見出した。詳細な顕微鏡観察と理論モデリングを組み合わせ、このハニカム構造が(i)二量体の形成を促進する分子間π–π相互作用、および(ii)エナンチオ選択的分子間CH-π相互作用、によって構築されていることを明らかにした。