Kazuhiro Hata, Yasutomo Segawa, and Kenichiro Itami
Chem. Commun. 2012, Accepted Manuscript. DOI: 10.1039/C2CC33184E
新規一重項カルベン種の発生・捕捉・錯形成・分解反応
N–C–N構造によって一重項状態が安定化された環状カルベン(Nヘテロ環カルベン(NHC))は、遷移金属の配位子として、また求核試剤として触媒反応に広く利用されている。最近2つではなく1つしか窒素が隣り合わないカルベン(N–C–C)が合成され、その高い反応性や強い電子供与性が注目されている。今回我々は、非常にシンプルでありながらこれまで十分に研究されていなかったピリジン骨格カルベン(ピリジリデン)の発生および捕捉反応を行った。