Hsing-An Lin, Yoshikatsu Sato,* Yasutomo Segawa,* Taishi Nishihara, Nagisa Sugimoto, Lawrence T. Scott, Tetsuya Higashiyama, and Kenichiro Itami*
Angew. Chem. Int. Ed. 2018, DOI: 10.1002/anie.201713387
2013年に我々が合成したワープドナノグラフェン(WNG)は、炭素80個からなる巨大な芳香族炭化水素であり、7員環に由来した大きな湾曲構造をもつ。WNGの有機溶媒への高い溶解性や緑色の蛍光発行特性を活かして、本研究ではWNGの水溶化およびバイオイメージングへの応用を行なった。まずイリジウム触媒を用いたC-Hホウ素化反応と鈴木宮浦カップリングを用いて水溶性WNGを合成することに成功した。水溶性WNGはヒト培養細胞に取り込まれリソソームを蛍光染色し、また光誘導細胞死を起こすことを明らかにした。