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『主鎖むき出し』の芳香族ポリマーの合成

“Synthesis, properties, and material hybridization of bare aromatic polymers enabled by dendrimer support”

Shusei Fujiki, Kazuma Amaike, Akiko Yagi,* and Kenichiro Itami*

Nature Communications 2022, accepted. DOI: 10.1038/s41467-022-33100-7

ポリチオフェンやポリパラフェニレンなどの芳香族ポリマーは、有機電子材料として活用されている機能性高分子である。それらの性質は分子構造に大きく依存するため、精密合成法の開発が長く取り組まれてきた。一方でそれらは、多数の芳香環からなる巨大構造をとるため分子間での相互作用が強く働き、溶液中において凝集しやすく溶けにくいという性質をもつ。その性質により、精密合成や応用展開、ポリマー主鎖が本来有する性質の評価が阻まれていた。難溶性芳香族ポリマーは、一般的にはポリマー主鎖に対してアルキル基やアルコキシ基などの修飾基を多数導入することで合成される。修飾基はポリマー鎖の溶解性を向上させ機能を付与させる効果もある一方で、合成を多段階化させることや望まない物性変化をもたらすことがあり、問題とされている。そのため、多数の修飾基の導入を必要としない合成法の開発が長年求められていた。また、修飾基をもたない芳香族ポリマーを溶液中で合成できれば、それらの未だ知られていない性質を調査できるほか、多様な応用展開を実施できると期待される。

我々は、従来では困難であった「主鎖がむき出し」の芳香族ポリマーの合成に成功した。また、合成したポリマーの溶液中での性質を調査したほか、無機材料や生体材料に結合させることで新たなハイブリッド物質を創製した。本研究の合成法は、難溶性であっても溶液中での挙動調査や分子変換が可能になることから、芳香族ポリマーのもつ難溶性問題の解決の一つとなると考えられる。

*アイキャッチ画像は、名古屋大学ITbMの高橋一誠博士に作成いただきました。

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