Kaho Maeda, Liu Hong, Taishi Nishihara, Yusuke Nakanishi, Yuhei Miyauchi, Ryo Kitaura, Naoki Ousaka, Eiji Yashima, Hideto Ito,* and Kenichiro Itami*
J. Am. Chem. Soc. 2016, 138, 11001–11008. DOI: 10.1021/jacs.6b05582
有機ナノチューブは有機分子を基本骨格として筒状に組み合わせることでつくられる新しいタイプの有機ナノ材料であり、近年大変注目されています。基本骨格の設計次第で半導体特性、導電性、分子認識、包接能といった機能を付与することができるため、機能性材料としての応用が期待されています。特にカーボンナノチューブの様にチューブ全体が強固な共有結合でつながっている「共有結合性有機ナノチューブ」は、機械的強度や安定性の増加、光学物性、導電性などの向上が期待できるため魅力的です。しかし、これまで共有結合性有機ナノチューブを簡便に合成する手法が存在しませんでした。
今回我々は、アセチレン骨格を含みかつ自発的にらせんを形成することができる高分子を綿密に設計・合成し、らせん形成した高分子に光を照射するだけで一挙に架橋共有結合を構築して共有結合性有機ナノチューブをつくることに成功しました。「helix-to-tube法」と名付けられた新手法はらせん高分子の合成と光架橋反応というわずか2段階の工程からなり、簡便に共有結合性有機ノチューブを得ることができます。今後本手法を用いた様々な骨格・機能をもつ有機ナノチューブ群の創製が可能となり、分子認識材料や導電性材料などへの応用が期待できます。
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