Kazuya Yamaguchi, Hiroki Kondo, Junichiro Yamaguchi, and Kenichiro Itami
Chem. Sci. 2013, Accepted Manuscript. DOI: 10.1039/C3SC51206A
新規Pd/Fe触媒が拓く力量あるC–Hカップリング反応
今回、配位子および触媒の探索の結果、嵩高いビアリール合成を実現する新しいPd/Fe触媒系を開発した。パラジウムのレドックス触媒サイクルをアシストする酸化系共触媒を新たに導入し、空気(酸素)を酸化剤(terminal oxidant)として用いることが可能になった。本触媒系は、チオフェン類を含む様々なヘテロ芳香環化合物と嵩高いアリールボロン酸の直接カップリング反応(C–H/C–B型カップリング反応)を実現できる。さらに、不斉C-Hカップリング反応に有効なキラルな配位子の探索も行ったため併せて報告する。