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A grossly warped nanographene and the consequences of multiple odd-membered-ring defects

Katsuaki Kawasumi, Qianyan Zhang, Yasutomo Segawa, Lawrence T. Scott, and Kenichiro Itami

Nature Chemistry, 2013, doi: 10.1038/nchem.1704


我々は、米国ボストンカレッジのロレンス・スコット教授らと共同で、80個の炭素原子と30個の水素原子からなる炭素ナノ分子「ワープド・ナノグラフェン (warped nanographene)」の化学合成に成功した。パラジウム・オルトクロラニルという独自のカップリング触媒を駆使することで、コラニュレンという市販の化合物からわずか2段階でワープド・ナノグラフェンの合成を達成した。ワープド・ナノグラフェンの最大の特徴は、これまでにない“うねり”構造 にある。これまで、炭素のみからなる高機能ナノ物質(ナノカーボン)として、フラーレン(球状:1996年ノーベル賞)、カーボンナノチューブ(筒状:1991年発見)、グラフェン(シート状:2010年ノーベル賞)などが知られている。“うねり”構造のワープド・ナノグラフェンは、これら既存のナノカーボンのどれにも分類できない「第4のナノカーボン」と位置づけることができる。

 

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