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Controlled Alcohol–Carbonyl Interconversion by Nickel Catalysis

Takehisa Maekawa, Hiromi Sekizawa, and Kenichiro Itami

Angew. Chem. Int. Ed. 2011, Early View.  DOI: 10.1002/anie.201102092

Ni触媒を用いたアルコール類の ワンポット酸化・アリール化反応
酸化/還元反応や求核付加反応によるアルコールとカルボニル化合物の相互変換は有機化学の中核をなす分子変換である。この相互変換反応の逐次的集積化に基づく多段階物質変換をワンポットで行うことができれば、有機合成化学における極めて強力な手段となりうる。極めて基本的な反応の組み合わせでありながら、上述の多段階物質変換のワンポット化は成功例がほとんどない。
今回、Ni/IPr (IPr = 1,3-bis(2,6-diisopropylphenyl)imidazol-2-ylidene)触媒を用いると、下図に示した全ての多段階アルコール・カルボニル相互変換が実現できることを見出した。本反応における最適の有機金属反応剤と酸化剤はアリールホウ酸エステルとクロロベンゼンであることが明らかとなった。また本反応の進行には、添加剤としてフッ化セシウムを、溶媒としてtoluene/1,4-dioxane系を用いることが必須である。また、4段階ワンポット反応による生物活性物質の迅速合成にも成功した。

 

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