祝!!川原くんの論文「Thia-APEX反応によるπ拡張チアントレン合成」の論文がOrg. Chem. Front.誌に高評価で採択!!

One-step synthesis to polycyclic thianthrenes from unfunctionalized aromatics by thia-APEX reaction
Kou. P. Kawahara, Hideto Ito,* Kenichiro Itami*
Org. Chem. Front.
, 2023, Accepted Manuscript. Open Access. DOI: 10.1039/D2QO02058K [detail]
Organic Chemistry Frontiers Emerging Investigator Series, 2023.

年末大晦日まで頑張って実験して投稿した川原くんの3番目の作品が、Org. Chem. Front.誌に高評価で採択されました。硫黄原子2つで芳香環が架橋されたチアントレンという骨格をもつ多環芳香族化合物を迅速に合成する、Thia-APEX反応です。これまで我々が取り組んでいたAPEX反応の研究で、川原くんが4年生のときに立ち上げたhetero-APEX反応プロジェクトの第3番目の論文です。公聴会を2月22日に控え、最後の論文採択おめでとう!

2022年12月31日に年越し実験&論文投稿したときの写真(一番左が川原君)

今回我々は、未官能基化芳香族化合物からπ拡張型チアントレン誘導体を一段階で与える含硫黄縮環π拡張反応(Thia-APEX) 反応を開発した。S-ジイミド化1,2-アレーンジチオールをπ拡張剤として用いることにより,ベンゼン類、多環芳香族炭化水素(PAH)などの未官能化芳香族化合物に対して、一段階でベンゾジチイン骨格を縮環させることに成功した,本反応は、等モル量の芳香族基質とS-ジイミド化1,2-アレンジチオール、触媒量のTfOHを作用させることで円滑に進行し、様々な新規π拡張チアントレンを効率的与えた。さらに、本研究では、合成したπ拡張型チアントレンのユニークな固体状態の構造や溶液中における光物性を明らかにした。

https://pubs.rsc.org/en/content/articlelanding/2023/qo/d2qo02058k

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